そして明日の世界より

第3回目

もし世界が3ヶ月で滅びるとしたら、自分はどうするのだろうか。
やはり友達や愛する人や家族なんかと過すのかな。それともその現実
に絶えられなくなって、自分が壊れてしまうのだろうか。

今回は久しぶりに感動したゲームをしたのでその紹介でも。

このゲームの世界では、隕石が衝突して3ヶ月で滅びてしまう事がわかっ
た上でその時間をどう過すのかが描かれています。
まぁ、隕石が衝突すると言うネタそのものは、前にも何度か映画にもなっ
ているし、それ自体は在るのかなと思いますが、こうしてゲームにしてま
っすぐに向き合うと、また違うものになるのかなと思います。

この脚本を書かれている健速さんは、以前にも死と向き合うようなゲームの
脚本を書かれています。その時から結構好きなんですよね。

ただ、いつもその死の瞬間と言うものについては特に書かれていなくて、
そこに至る間をどう過すのかと言うことに言及しています。
そして、生きると言うことの本質について考えさせられます。
生きると言うことは結局その長さや短さなのではなく、その間にどう過したか
と言うことなのではないかと言っているように自分は感じました。

前置きが長くなりましたが、舞台は風光明媚な小さな島で、昔は炭鉱で栄え
たりしていたけど、最近ではそれもなくなってしまい産業と言えるものもなく、
ただ自然は美しく、人々も素朴でやさしいそんな場所です。登場人物は主人
公の昴君とヒロインの4人。幼馴染で甘えん坊の夕陽、夕陽のお姉ちゃんで
主人公にとっても姉と言える朝陽、遊び友達で親友とも言える青葉、つい
最近引っ越してきた御波。

最初は日常を過しているのですが、途中から地球が後3ヶ月で滅ぶ事を
知ります。もちろんそこで混乱をするのですが、ヒロインや家族との
間で生きると言うことの意味を考えていきます。
このゲームの良い所は、まず背景となるCGが美しいんですよね。それに
BGMが良いです。こうしたところが舞台を盛り上げていきます。
やはりこう言う所で手を抜くと、話そのものが台無しになってしまう
ので、このゲームはその点でもとてもよかったと思います。

ただ、少し残念な点も上げさせていただければ、共通ルートが長すぎるとも
感じました。
特に主人公の昴君が一番大切にし、守ってきた夕陽との絡みが共通ルート内
でいろいろありすぎて、正直言えばその他のヒロインとがどうしてもピンとこな
いところもあります。
だって、一緒にお風呂とか入るんですよ。そんな娘の事を好きでもなければ
そんな事はさせませんし、やはり年頃であれば恋愛感情の一つや二つ生ま
れるのは自然ですよね。
まぁ、まだ朝陽ねーちゃんはわかるんですが、青葉とか御波とを果たして
選ぶ事はあるのかなぁと。逆にその分、夕陽との事はほんとよかったです。
自分は一番感動できましたし、泣きました。
少ない時間でも恐らく充実し、何かを残せたのではないのかな。

すべてのストーリーを終えた後で、Afterストーリーがあります。
ここでとても重要なことがわかります。これを見ることで話に一層
深みを持ち、なんだか幸せな気分になれます。

まだまだ書きたいことはありますが、今年の一番のお勧めのゲームかも
しれないので、ぜひぜひやってみてください。
但し、18歳未満は禁止なので、その点はご注意ください。

おわり。

お勧め度：★★★★★（５点満点で5と言う事で）

余談ですけど、地球に文明が滅ぶほどの隕石が落ちることは稀だと言います。
但し、まったく無いということもなく、例えば恐竜が滅びたのだって
隕石と言う説が有力ですし、今後恐らくそう言うこともあるでしょう。
また、ここ数百年でも実は注意しなければいけない隕石と言うのも
見つかっています。すぐに危険と言うわけではないみたいですが、恐
らくその時に、気をつける必要があるのかもしれませんね～。

そして明日の世界より― 初回限定版

• 出版社/メーカー: etude
• メディア: DVD